太陽光電力の価格は?買い取り価格の相場は?
太陽光発電で余った余剰電力の売電は、太陽光パネルユーザーにとってうれしいメリットですね。売電収入を期待して、太陽光発電システムを導入するケースも少なくないでしょう。ただし、そんな場合はしっかりと太陽光の買取価格の相場について知っておく必要があります。年々太陽光の買取価格は変わっているので、要注意です。
太陽光の固定価格買取業者(FiT)とは?
太陽光パネルを設置しても売電できなかったらどうしよう…と心配する必要はありません。今のところ、太陽光による余剰電力は必ず買い取ってもらう事ができます。
2012年にスタートした固定価格買取制度(FiT)により、住宅用の太陽光では10年・産業用では20年間は固定された価格で余剰電力を買い取ってくれる仕組みができ上がっているのです。
この固定価格買取制度は、毎年12月に経済産業省が次年度以降の固定価格を発表します。つまり今のところは、必ず最低でも契約した年の固定価格以上で期間内は売電する事ができるんですね。
買取価格の相場の今後
しかし、この固定価格は、年々下がっていく一方となっています。これから金額が上がるという事は考えられないでしょう。その理由は、太陽光パネルの導入に必要な費用が年々右肩下がりとなっているためです。
もともとこの制度は、一般家庭での太陽光発電システム導入促進のために設けられたものです。また太陽光パネルの価格も今より高かったので、その回収目的で固定価格も高めに設定されていたのです。
そういった背景もあり年々買取価格が下がっているのですが、導入費用も下がっている事を考慮すると実質±0だと言えるでしょう。
過去と現在の買取価格の比較
固定価格買取制度がスタートした2012年(H24)は住宅用の10kw未満の太陽光パネルで42円/kwhだったのが2015年(H27)には一気に安くなり33円にまで値下がりしています。
また、買取価格は出力制御対象地域か対象外か、またW発電かそうでないかによっても異なるので注意しましょう。相場として買取価格が一番高いのは、出力制御対象のケースで一番安いのが出力制御対象外でW発電のケースです。
出力制御対象というのは、余剰電力が供給過剰となった場合に売電中止になる地域のことで、東京電力や中部電力・関西電力の担当地域外がこの出力制御対象にあたります。一方で上記三社の地域では、電力の需要が高く余剰電力は多く必要なため出力制御の対象外となっているのです。つまり出力制御対象の場合は、売電が中止となる可能性があるのでその分買取価格が上乗せされて高くなっているんですね。
しかしながら、出力制御対象の地域であっても実際に売電が中止になる事は一部の地域を除いてないと言われています。各電力会社同士は電力を不足しているところへ融通しあえるため、制御対象地域の余剰電力も余る事はないと考えられるのです。
これからの買取価格の相場はどうなっていくのか
出力制御対象外の場合、H28年は31円/kwh・H29年28円/kwh・H30年26円/kwh・H31年24円となっています。出力制御対象地域ではH28年33円/kwh・H29年30円/kwh・H30年28円/kwh・H31年・26円/kwhです。このように出力制御対象外の場合、1年ごとの値下がり幅は2~3円にもなります。
またW発電の場合は、さらに安くなり出力制御対象外でH28年は25円/kwhそしてH31年で24円/kwh、出力制御対象でH28年は27円/kwh、H31年で26円/kwhでありH29年と30年は据え置きとなっています。値下がり幅としては、W発電の方が低くなっている事がわかります。
こうした価格の推移予定から、これから数年間の太陽光の固定価格買取相場は約27円です。W発電抜きにすると買取価格の相場は約28円です。
プレミアム買取業者とその相場
上記で説明してきた固定価格買取制度のほか、価格でも売電をする事が可能です。それがプレミアム買取業者(PPT)です。
プレミアム買取業者とは、固定価格に上乗せした+αの価格で買取をしてくれる業者の事です。以前はこのプレミアム買取業者も多く、その+αの相場も高かったのですが最近では買取の新規受付を行っていない業者が多くなっています。それはH27年の買取制度の変更がきっかけですが、その改正により買取を中止したり、上乗せ金額も少なくなったりいるのが実情です。
現在は、こうしたプレミアム買取業者の相場は固定価格+1円といったところです。また、プレミアム買取業者へ売電する場合は、地域が限定され、サービス加入の条件が多いのでその点も吟味しなくてはいけませんね。
このように、全体をみても太陽光の買取価格の相場が年々下がっている事に間違いはありません。ただし、その分太陽光発電システムの導入費用も安くなっています。固定価格は、一般家庭なら契約から10年間続きますから、少しでも買取価格の高い方が良いというなら早めに導入する事をおすすめします。
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