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いつから売電できる?太陽光発電の系統連系とは

2022年1月20日 売電
いつから売電できる?太陽光発電の系統連系とは

「太陽光発電システムを導入すると、余った電気を売って売電収入を得ることができる」
このシステムについては多くの人が知っていると思いますが、売電をするためには太陽光発電を設置するだけではなく、「系統連系」をしなくてはいけないことをご存知ですか?今回は、太陽光の系統連系や系統連系をするために必要な手続き、そして連系までにかかる時間などについて解説していきます。

太陽光の系統連系とは?

太陽光パネルの設置も済んで、パワコンの設定と試運転も終わり、いよいよ売電ができる!という状態になっても、太陽光発電は太陽光パネルを設置すればすぐに発電→売電ができるわけではありません。”売電=電力会社に電気を売る”ということですが、電力会社に売電をするためには、「系統連系」というものをする必要があります。では、「系統連系」とは一体どういうことなのでしょうか?

私たちが普段使っている電気は、電力会社の発電施設から電気系統を伝い、家に向かって電気が流れてきて、各家庭、施設などに供給されています。これを「潮流」と言います。一方通行で電気が送られてくるだけなので、このままではこちらから発電した電気を売ることができません。
売電する場合は、これとは逆向き(家から電気系統)に電気を流すことになります。これを「逆潮流」と言います。
太陽光発電で発電した電気を送電網に流して売るためには、電力会社の送配電網と太陽光発電を接続する系統連系工事をして、逆潮流を可能にする必要があります。この接続のことを「系統連系」と言います。

そして、電力会社の系統は1つではなく、発電設備の容量によって「低圧連系」「高圧連系」「特別高圧連系」の3つの区分に分かれています。

・低圧連系…設備容量が50W未満。多くの一般的な家庭の太陽光発電はこれに当たります。
・高圧連系…設備容量が50kW以上2MW(2000kW)。小規模な工場や商業施設など。
・特別高圧連系…設備容量が2,000kW以上。「メガソーラー」「ソーラーパーク」など。

連系区分によって、系統連系接続工事の内容や費用、連系までにかかる時間などが異なります。設備容量が大きくなればなるほど、費用が高くなり、連系までにかかる時間も長くなります。

系統連系するまでの流れ

それでは太陽光発電システムと系統連系をするためには、どのような手続きが必要なのか、連系までの流れを見ていってみましょう。

電力需給契約

系統連系をするためには、まず電力会社の許可が必要です。電力会社に対して「系統連系申請(電力受給契約申請)」を行い、「電力受給契約」を結びます。
これは簡単に言うと、電力会社の送電網と太陽光発電を接続し、太陽光発電で発電した電気を売電させてもらうための契約です。この申請手続きはとても複雑ですが、太陽光発電の施工会社が代行してくれるので、心配する必要はありません。

連系接続工事

太陽光発電システム設置完了後、電力会社と日程を調整して連系日を決めます。連系接続工事は電力会社が行います。所要時間は30分程度で、工事を行っている間は停電になります。接続工事終了後、逆潮流の確認などが行われますが、この最終確認時に設置者が立ち会います。

これらが終了して初めて、太陽光発電の売電が始まります。

※参照:経済産業省 資源エネルギー庁│なるほど!グリッド

系統連系は時間がかかる

系統連系は申請をしたらすぐに系統連系できるわけではなく、申請から系統連系まで4ヶ月ほどかかる場合もあります。(高圧連系、特別高圧連系の場合は、9ヶ月以上)つまり、太陽光発電システムの設置自体は完了して発電できる状態であるにも関わらず、系統連系ができないために売電をスタートすることができない…という状態になることも十分に考えられます。

太陽光発電システムの設置の契約と同時に系統連系申請を行い、太陽光発電システム設置工事が終わったタイミングで連系接続工事…というのが最もスムーズな流れで、一般的にも施工業者の多くは系統連系の時期を考えて施工スケジュールを立てます。
ただし、連系接続工事はあくまでも電力会社が行うものなので、申請の混雑状況によっては、太陽光発電システムの設置完了から売電スタートまで、しばらく待たなくてはいけないこともあるということを覚えておきましょう。

まとめ

系統連系は、太陽光発電と電力会社の送配電網を接続して売電をするのに必要不可欠なものですが、申請から連系まで数ヶ月単位で時間を要するものです。特に売電収入を太陽光発電システムのローンに充てようと考えている場合は、売電スタートのタイミングが遅れると、売電する前にローンの支払いが始まってしまい、支払いに影響が出ることも考えられます。
太陽光発電システム設置から売電スタートまでスムーズに進めるためには、実績が豊富な施工業者と、早め早めに計画や準備、申請などを進めていくようにしましょう。

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