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太陽光発電は自家消費する方が良い?自家消費型太陽光発電とは

2020年12月20日 売電
太陽光発電は自家消費する方が良い?自家消費型太陽光発電とは

これまで太陽光発電には”売電収入が得られる”という大きなメリットがあり、これを事業として行う企業もたくさんありました。しかし近年は「自家消費型太陽光発電」が増えてきています。今回は「自家消費型太陽光発電とは何なのか?」「なぜ自家消費型太陽光発電が増えてきているのか?」などを中心に、太陽光発電の自家消費についてご紹介いたします。

自家消費型太陽光発電とは?

自家消費型太陽光発電とは、太陽光発電で発電した電力を売らずに、自宅、または自社内で消費することを言います。

太陽光発電というと、”住宅の屋根にソーラーパネルが設置されている”というイメージが強いかもしれませんが、実は多くの企業も太陽光発電システムを導入しています。ビルの壁や屋根にソーラーパネルを設置し、発電した電力を自社ビルや工場などで消費しているのです。これを「自家消費型太陽光発電」と言います。

企業が導入している太陽光発電には、「自家消費型太陽光発電」以外にも、売電を目的とする「投資用太陽光発電」というものがあり、以前はむしろこちらの方が人気がありました。
しかし、改正FIT法が施行された2017年頃から、作った電力を売るのではなく、自社で作った電力は自社で消費する「自家消費型太陽光発電」にする企業が増えてきました。

なぜ今自家消費型が増えている?

ではなぜ、売電せずに自家消費型太陽光発電にする企業が増えてきたのでしょうか?主な理由として考えられる2つを挙げてみます。

売電単価の値下がり

投資用太陽光発電とは、簡単に言ってしまうと、”自社の太陽光発電所で発電した電力を売って利益を得る”という投資事業です。
売電単価は「固定価格買取制度(FIT)」という制度によって決められていて、制度の施行開始の2012年の電力の買取単価は”40円+税”でした。しかしその後、売電単価は年々下がっていき、2020年には”13円+税”にまで値下がりしてしまいました。この値下げによって、以前よりも売電による利益が得にくくなっているのです。

※買取単価はいずれも10kW以上50kW未満です。
※参考:資源エネルギー庁ウェブサイト|なっとく!再生可能エネルギー 固定価格買取制度

電気料金の値上がり

売電単価は値下がりしているのに対して、産業向け電気料金は東日本大震災以降年々値上がりし、2014年以降は値下がりしたものの、近年は再び値上がり傾向です。
売電を開始した時期にもよりますが、将来的には売電単価よりも電気料金の方が高くなることも予想されます。つまり、作った電力を売るよりも自社で使った方が得になるのです。

※参考:資源エネルギー庁ウェブサイト|日本のエネルギー2018 「エネルギーの今を知る10の質問」

全量自家消費型と余剰売電型

自家消費型太陽光発電と一口に言っても、自家消費型太陽光発電には「全量自家消費型」と「余剰売電型」の2パターンがあります。

全量自家消費型

太陽光発電システムで発電した電力の全てを自社で消費する方式です。
曜日に関係なく毎日長時間稼働し、多くの電力を消費する施設や工場などに向いている方式です。

余剰売電型

太陽光発電システムで発電した電力を基本的には自社で消費し、余った電力を売電する方式です。一般の住宅用の太陽光発電と同じ方式だと言えばわかりやすいかと思います。
電力をあまり使わない休業日がある施設などに向いている方式です。

住宅用の太陽光発電も自家消費をした方が良い?

ここまでは主に企業が導入している産業用の太陽光発電について書いてきましたが、一般の住宅に設置している太陽光発電システムはどうなのか気になりますよね?

一般的な住宅に設置されている10kW未満の太陽光発電は、もともと自家消費をし、余剰電力を売電できるようになっています。
一般的な住宅では、基本的には昼間に発電した電力は昼間に使い、余剰電力については売電し、そして夜は電力会社から電力を買って使っています。しかし、売電単価は年々値下がりしている上に、家庭向け電気料金も産業向けと同様に値上がり傾向にあります。つまり、売電収入が減るのに対し、支払う電気料金は増えていく…ということになりつつあります。今後もこのまま電気料金が値上がりしていくようなら、それぞれの家庭のライフスタイルにもよりますが、売電することは考えずに、蓄電池を設置して昼間の余剰電力を溜めておき、夜間に自宅で使う自家消費をした方が電気代の節約になります。

まとめ

以前は”太陽光発電は儲かる”と言われていましたが、売電価格の値下がりと電気料金の値上がりなどから、今はそうとは言えなくなってきてしまいました。これから太陽光発電の導入を考えている場合は、今後も値上がりしていくであろう電気料金なども考慮して、売電目的の投資用太陽光発電だけではなく、自家消費型太陽光発電も視野に入れて検討していく必要があるかもしれません。

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