太陽光パネルの正体

一般家庭では住宅の屋根部分に、そして産業の太陽光発電ならビルの屋上などに設置することが多いのが太陽光パネルです。離れてみると、大きな大きな板のように見える太陽光パネルですが、実はその正体は太陽電池を複数集めて固定したものです。つまり、太陽光パネルの正体は太陽電池とも言えるでしょう。

太陽光パネルの単位は？

太陽光パネルは、ソーラーパネルや太陽光モジュールとも呼ばれます。ソーラーパネルは、太陽光をそのまま英語にしたもので分かりやすいですね。ではなぜ、太陽光パネルは太陽光モジュールとも呼ばれるのでしょうか。

太陽光パネルが太陽光モジュールと呼ばれるのは、その単位に由来します。太陽光パネルの最小単位はセルです。セルとは太陽光電池単体の単位ことで、このセルを何個も集めて配列したものがモジュールという単位なのです。つまりモジュールが、そのまま1枚の太陽光パネルを表すということなんですね。

しかし、普通に考えて太陽光発電で得た電気を利用しようと思ったら太陽光パネル1枚では全く用が足りません。そのため複数の太陽光パネル(モジュール)をつないだアレイを利用することです。ですから、日頃見かける屋根の上に設置された太陽光パネルは、厳密には太陽光アレイのことなんですね。

太陽光発電システムを実用的に利用するためには、太陽光パネル1枚ではなく、パネルをつないだ太陽光アレイとして使う必要があります。

太陽光パネルの働き

太陽光パネルは、太陽電池の集まりですからその働きの基本は太陽電池と同様です。ですからその一番大きな役割としては、太陽光から電力を作り発電させるということです。

太陽光パネルが電力を生み出せる仕組みは、太陽電池の集まったパネルに太陽の光が当たることで、内部光電効果、光起電力効果が起こるためです。こうした現象が起きることによって太陽電池内の電子の量が増え、ひいては太陽光パネルが電気を生み出すことができるのです。

セルと呼ばれる最小単位のひとつひとつに太陽電池が電気を作ることによって、1枚のパネルでおよそ140Wから165W程度の発電を得ることが可能です。こうした太陽光パネルを必要な発電量に合わせて、必要な枚数をつなぎ合わせて太陽光アレイとして発電のために利用するのです。

太陽光パネルの役割を一言で表せば、太陽光システムを稼働するための原動力、発電機としての役割を担っていると言えますね。何はともあれ、太陽光パネルがその役割をきちんと果たさなくては太陽光発電システムは意味を成さなくなってしまいます。

太陽光パネルの役割を果たすためには

また、太陽光パネルは当然、発電をするために必要な太陽光エネルギーも集めるという役割もしています。そのため太陽光パネルの設置は、屋根や屋上といった太陽光の照射が遮られない場所になるんですね。もし、太陽光がうまく当たらない場所や角度に太陽光パネルを設置したとしても、太陽光エネルギーをうまく集めることができません。

太陽光エネルギーを集められないということは、太陽光パネルのもっとも重要な役割である発電という働きができなくなってしまいます。ですから、太陽光パネルの役割を十分に果たすためには、どこに設置するのかという場所もとても大切になるのです。

しかし、残念ながらどんなに条件の良い場所に太陽光パネルを設置することができたとしても、照射された太陽光エネルギーを100%電力に変えることは不可能となっています。太陽光パネルのエネルギー変換効率は現在のところ15～20%であり、数字だけをみると決して発電効率が良いという訳ではないんですね。太陽光パネルの発電という大きな役割を果たすためには、エネルギーの変換効率が高いかどうかという機能性が重要になってきます。

こうしたことから、太陽光パネルがその役割をしっかりと果たすためには、太陽光が十分に照射される場所とそしてそのエネルギーを電力に変えるための効率が良い製品かどうかということが大切です。太陽光発電システムのメリットをどれだけ感じることができるかが、太陽光パネルが大きなキーポイントとなっていることは間違いないと言えるでしょう。