なぜ太陽光の売電が始まらない?売電が始まらない理由と対策
「太陽光発電を設置したらすぐに売電が始まって、売電収入が入る」
と思っていたのに、なかなか売電が始まらくてモヤモヤしている方、結構いらっしゃるのではないでしょうか?きっと多くの方は「太陽光の設置が完了したら、すぐに売電できる」と思っていると思います。
今回は「太陽光を設置したのに売電が始まらないのはなぜか?」や、「売電開始までにできるだけ損をしない方法」などをご紹介します。
太陽光の売電をするためには申請が必要
太陽光発電システムの設置が完了して発電が始まったからと言って、すぐに売電が始まるわけではありません。
売電をするためには、まず2つの申請が必要です。
電力会社との系統連系申請
太陽光発電システムで発電した電気を売電するためには、太陽光で発電した電気を電力会社の電柱や電線などの送配電網へ送電する必要があります。この送配電網に接続するためには、電力会社に接続の許可を得ないといけません。系統連系申請はこの許可を貰うための申請です。この申請を行うことで、太陽光発電システムで発電した電気を電力会社に売電することができます。
事業計画認定申請
太陽光発電システムを設置する際には、経済産業省・資源エネルギー庁に事業計画を認定してもらわないといけないため、事業計画認定申請を行う必要があります。認定を受けるためには、一定の基準を満たす必要があります。そして、この認定を受けると「固定価格買取制度」の対象となり、太陽光発電事業で発電した電気を電力会社から一定価格で一定期間買い取ってもらうことができます。
系統連系申請と事業計画認定申請は、太陽光発電事業を営むためには必要な手続きです。これらの手続きを完了することで、太陽光パネルから発電された電気を電力会社に売電し、収益を得ることができるようになります。
なかなか太陽光の売電が始まらないのはなぜ?
太陽光の設置が完了したらすぐにでも発電+売電をしたいところですが、系統連系申請と事業計画認定申請が通るまでには時間がかかります。
申請~売電開始までにかかる期間は、数年前までは1~2ヶ月でしたが、近年は申請数の増加や、事業計画認定の条件が厳しくなったことから、3ヶ月以上かかることも珍しくなくなってきています。この申請から認定までの時間が長くなってきていることが「なかなか売電が始まらない」原因となっているのです。また、提出書類に不備があるとさらに認定が遅くなるので書類内容の見直しはしっかりしましょう。
これらの申請はほとんどの場合は自分ではなく、施工業者などが代行して行ってくれるため、申請自体は業者にお任せしても問題ありません。ただし、申請後は施工業者をどんなに急かしても待期期間が短くなることはありませんので、ただひたすら待ちましょう。
「太陽光の売電が始まらない=損」ではない
ただただ待つことしかできない売電開始までの待期期間。
太陽光の売電が始まらない間でも、日中は発電ができます。ただ、発電をしても売電ができないのでその間はなんだか損をしているように感じるかもしれません。
しかし、売電が始まらない間でも、発電した電気を有効活用すれば決して損はしません。損をしないためには「発電した電気を使う」「蓄電池に蓄電する」。これを心がけてください。
発電時間中の自家消費を増やす
自家消費とは、太陽光発電で発電した電気を、そのまま自宅で使用することです。自家消費をすることで、電力会社に支払う電気料金を削減することができます。
売電が始まらないうちは、昼間にどんなに発電をしても、売ることができないため1円にもなりません。このため、昼間に発電した電気はすぐに自宅で使えば、電力会社から電気を買わずに電気を使うことができます。これまで夜にやっていた電気を使う家事でも、太陽が出ている時間にできるものがあれば、昼間にやってしまいましょう。
蓄電池を活用する
昼間は仕事などで家に誰もいない家庭で活躍するのが蓄電池です。蓄電池は、太陽光発電で発電した電気を貯めておくことができる装置です。蓄電池に貯めた電気は、夜間や太陽光発電が稼働していない時間帯に使用することができます。発電した電気を夜間に使えば、夜間は自宅で発電した電気を使うことができるようになるので、電力会社から購入する電気量が減り、電気代の節約に繋がります。
まとめ
太陽光発電システムを設置して直ちに売電が始まらないのは、申請から認定までに時間がかかることが主な原因となっています。しかし、太陽光発電システムの導入にはこれらの申請、認定が必須です。そして待機期間を短くする方法は無いので、待つしかありません。
売電が始まらない間の待機期間は、自家消費や蓄電池を導入することで、電気を有効活用することができるので、これを心がけましょう。
また、設置をできるだけスムーズに進めるためにも、施工業者とは密に連絡を取り、早めに準備をすることが大切です。
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