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太陽光の廃棄積立とは?「太陽光発電設備の廃棄等費用積立制度」

2022年10月20日 手続き・申請
太陽光パネルの廃棄積立とは?「太陽光発電設備の廃棄等費用積立制度」

2022年7月1日より義務化された、太陽光パネルの廃棄等費用積立制度。どのような目的で、どのようなことが行われるかご存知ですか?
「うちは関係あるの?」
「何となく聞いたことはあるけど、詳細は知らない。」
と思っている方も多いかと思います。
今回は、太陽光パネルの廃棄等費用積立の内容や積立の金額などについて、解説していきたいと思います。

太陽光パネルの廃棄等費用積立とは?

正式には「太陽光発電設備の廃棄等費用積立制度」と言います。
これは将来、”太陽光パネルなどの太陽光発電設備を適切に廃棄するために、廃棄費用の外部積立をしておきましょう”という制度です。

太陽光発電設備を廃棄するためには、廃棄物の処理及び清掃に関する法律等に従って、発電事業者が責任を持って廃棄することになっています。FIT買取価格には、廃棄する際にかかる費用も含まれていて、本来であれば発電事業者はFIT終了後に備えて廃棄にかかる費用を積み立てておかなければいけません。
しかし実際に費用を確保している事業者は2割以下となっており、
”このままでは太陽光設備を廃棄する費用が確保できずに、不法投棄などの不適切な廃棄を行う業者が増えるのではないか…”
と懸念されています。

このような理由から、「太陽光発電設備の廃棄等費用積立制度」が創られたのです。

対象

FIT制度を導入している10kW以上の太陽光発電設備です。

積立方法

毎月、売電収入から天引きで積み立てる形となります。

積立金の管理

電力広域的運営推進機関が積立金を管理します。50kW以上の高圧発電所事業者に限り、内部積立を選択することもできますが、審査があり、国が定めた基準をクリアする必要があります。

制度の開始時期

制度の義務化は2022年7月1日~ですが、積立て期間がFIT認定期間の後半の10年間なので、全ての事業者が一斉にスタートするわけではありません。2022年7月1日の時点で、FIT終了まで10年を切っている場合は、2022年7月1日からFIT満了日までが積立期間となります。

参照:資源エネルギー庁│太陽光発電設備の廃棄等費用積立制度について

積立の金額について

対象となっている太陽光発電設備の事業主にとって、最も気になるのは「一体いくら積み立てるのか?」という、積立の金額ではないでしょうか?

積立費用の金額は、一律で「〇〇円」という形ではありません。基準額は、FIT認定年度、入札区分などによって異なり、「積立基準額(円/kWh)」×「売電電力量(kWh)」で求めることができます。

例えば
2012年にFIT認定を受けた50kWの事業者の場合
1.62円×50,000kWh=年間81,000円

2013年にFIT認定を受けた50kWの事業者の場合
1.40円×50,000kWh=年間70,000円

となります。

※参照:資源エネルギー庁│廃棄等費用積立ガイドライン

積み立てた積立金は取り戻せる?

積立金は、全額又は一部を取り戻すことができるとされています。おおまかには下記のような場合に取り戻しが可能となります。

・FIT期間中、FIT期間終了後に発電事業を辞める
太陽光発電設備の全体を解体、撤去する際には、取戻し時点までに積み立てた積立金を取り戻すことができます。

・FIT期間中に発電規模を縮小する
使用していた太陽光パネルを廃棄する場合に積立金を取り戻すことができます。ただし廃棄される太陽光パネルが全体出力の15%以上であり、発電規模が50kW以上の発電所に限ります。

・FIT期間終了後に発電規模を縮小する/一部の太陽光パネルを交換する
使用していた太陽光パネルを廃棄、または交換する場合に積立金を取り戻すことができます。ただしこちらも廃棄される太陽光パネルが全体出力の15%以上であり、発電規模が50kW以上の場合に限ります。

・FIT期間終了後に全ての太陽光パネルを交換する
全ての太陽光パネルを交換する際に、取戻し時点までに積み立てた積立金を取り戻すことができます。

※ただし、廃棄費用が積立て金額だけでは賄えない場合は、不足分は事業者が負担

このような場合に積立金を取り戻すことができますが、その際には審査があり、さまざまな証明書や書類などを準備し、電力広域的運営推進機関に提出する必要があります。
取り戻しの条件や金額等の詳細は、資源エネルギー庁の「廃棄等費用積立ガイドライン」で確認できるので、事前にチェックしておくと良いでしょう。

まとめ

ここ数年の間に太陽光発電を始めた事業者の場合、太陽光発電設備の廃棄等費用積立制度の積立金の徴収は、今すぐ始まるわけではありません。
しかし、FIT期間の後半10年は、10kW以上の全ての発電事業者が売電収入から廃棄費用を引かれることになります。その時に慌てることが無いよう、「いつからどのぐらいの金額が引かれるか」というのを事前に把握しておくと安心です。

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