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容量を決めるポイントは?太陽光発電システムの「容量」について

2022年9月20日 仕組み
容量を決めるポイントは?太陽光発電システムの「容量」について

太陽光発電システムを設置を検討する際に、「容量」という単語がよく出てきます。この「容量」とは何かご存知ですか?
フンワリとしかわからないという方もいらっしゃるかもしれませんが、実は「容量」は太陽光の発電量を左右するだけではなく、設置時の初期費用、その後の売電収入にも関わってくる大切なポイントなのです。今回は太陽光発電システムの「容量」について解説していきます。

太陽光の「発電容量」とは?

太陽光の「発電容量」とは、”太陽光発電システムがMAXでどれだけ発電できるか”という発電能力を「kW(キロワット)」という数値で表したものです。「システム容量」、「設備容量」、「出力容量」も同じことを指しています。

発電容量というと、”太陽光パネルがどれだけ発電できるか”というところに注目されがちですが、発電容量は太陽光パネルだけではなく、パワーコンディショナー(以下、パワコン)の容量も関係してきます。
太陽光発電システム全体の発電容量は、太陽光パネルとパワコンの容量の「低い方」の値となるからです。
例えば、太陽光パネルの合計出力容量が10kWで、パワコンの容量が9kWの場合、そのシステムの発電容量は「9kW」となります。

そして似た言葉に「発電量」というものがあり、その値は「kWh(キロワットアワー)」で表します。「発電容量」が太陽光発電システムの発電スペックを表すのに対して、「発電量」は実際に発電をした量のことを指します。

住宅用の太陽光の容量はどうやって決める?

それでは、実際に自分の家に太陽光を設置する場合、その容量はどうやって決めれば良いのでしょうか?

太陽光パネルの設置面積

一般的な住宅用太陽光パネルの1枚あたりの出力は100~300kWです。これを何枚設置するかでパネルの容量が決まります。屋根の面積が広ければ広いほどたくさんのパネルを載せることができるので、パネル枚数が増えればその分最大出力容量は大きくなります。

予算

設置する太陽光パネルが多いほどたくさん発電をすることができ、より多くの売電収入が見込めますが、太陽光パネルの枚数が増えれば、それだけ初期費用が高額になります。また、パワコンの金額も容量に比例して高くなっていきます。

現在、一般的な住宅の太陽光発電の容量は10kW未満がほとんどです。そして、上記のような設置面積や費用面の関係から、発電容量が4kW前後が主流となっています。

また、最近ではパワコン容量よりも多くの太陽光パネルを設置する「過積載」という設置方法をとることもあります。初期費用が高くなるというデメリットはありますが、朝夕の発電量が上がることで全体の発電量を増やす効果が期待できます。予算に余裕がある場合は検討しても良いでしょう。

「損失係数」とは?

太陽光発電の容量、そして発電量を考える際の大切な数字に「損失係数」というものがあります。

例えば、太陽光発電システムの1日あたりの発電量は、

「1日の平均日射量×システム容量×損失係数」

で算出することができます。

この式にある「損失係数」とは、発電効率を下げてしまう要因を数値化したものです。一般的には「0.85」が使われることが多くなっています。

つまり、どんなに晴れていて好条件が揃っていても、常に発電容量の値通りの発電量を得られるとは限らず、15%程度の発電ロスがある=「85%程度の発電量」となるのです。

発電効率を下げてしまう要因

それでは、この15%のロスはどのようなことが原因で発生するのか見ていってみましょう。

25℃以上の高温

太陽光パネルが本来のパフォーマンスを発揮できるのは、パネルの温度が25℃の状態の時で、パネル温度が1℃上がるごとに、0.5%ずつ発電効率が下がると言われています。真夏のパネル温度は70℃に達することもあるので、夏に関していえば発電効率が15%以上低下することも考えられます。

パワコンの変換ロス

パワコンは直流の電力を交流に変換するという働きをしていますが、この「直流→交流」に変換する際に、変換ロスが生じます。

パネル表面の汚れ

太陽光パネルの表面に鳥の糞などの汚れが付着していたり、落ち葉などで影ができてしまうと、汚れや影の部分では発電ができなくなるため、発電効率が落ちます。

経年劣化

太陽光パネルは、使用年月とともに発電量が低下していきます。太陽光パネルの劣化率は0.27%/年とされているので、単純計算で10年で2.7%、20年で5.4%…という具合で発電効率が落ちていきます。

これらのことが要因となって、発電効率が低下してしまうのです。
「高温に強いパネルを選ぶ」「定期的にパネルの清掃をする」などの対策で幾分かは発電効率の低下を抑えることはできます。

まとめ

いかがでしたか?発電容量は、初期費用、発電量、売電収入に影響する大切なものだとご理解いただけたのではないかと思います。

そうとはいえ、自分の自宅に最適な太陽光の容量がどれくらいか…というのは、素人にはなかなかわからないものです。
「うちの屋根にはどれぐらいのパネルが設置できる?」
「初期費用はどれぐらいの期間で回収できる?」
などの疑問は、プロに相談するのが一番です。
まだ業者を決めていない場合は複数の業者の見積もりを取って、これらの内容を比較してみると良いでしょう。

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