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太陽光のメンテナンスは義務化されている?その内容は?

2022年3月20日 メンテナンス
太陽光のメンテナンスは義務化されている?その内容は?

「太陽光は一度設置してしまえば、ほぼ何もしなくても発電し続けられる」
こう思っている方は意外と多いかもしれません。でも実は「太陽光のメンテナンスは義務化されている」のです。つまり、太陽光を設置した後も適切に保守点検やメンテナンスをしないといけないのです。一体どのような発電所が対象となっていて、何をすれば良いのか…?今回は義務化された太陽光のメンテンナンスについて解説していきます。

太陽光のメンテナンス義務化の内容

太陽光発電のメンテナンスについては、2017年4月1日より施行された「改正FIT法(固定価格買取制度)」により、義務化されました。
以前は太陽光は”メンテナンスフリー”と言われていて、保守点検やメンテナンスの義務はありませんでした。しかし、点検やメンテナンスを怠った太陽光発電システムにさまざまな問題が発生しました。このような背景から、改正FIT法に太陽光発電のメンテナンス義務化が盛り込まれたのです。

・全ての太陽光発電所にメンテナンス義務がある?
以前は、50kW未満の太陽光発電所はメンテナンスの義務はありませんでしたが、改正FIT法では、発電所の規模に関わらず、FIT制度を利用している全ての太陽光発電所が対象になっています。

・項目
資源エネルギー庁の「事業計画策定ガイドライン」では、保守点検やメンテナンスの項目の詳細については記載されていません。その代わり、民間団体が定めるガイドライン等を参考にするよう求めています。
一般的には、「太陽光発電システム保守点検ガイドライン」を参考にして、保守点検、メンテナンスが行われています。

※参照:資源エネルギー庁│事業計画策定ガイドライン
※参照:太陽光発電システム保守点検ガイドライン

このガイドラインを見ると専門用語も多く、素人にはよくわからないものも多々あります。自分でできそうな項目もありますが、屋根の上に上らないといけないものや電気系統を触るものなど、危険を伴う項目もあります。費用をできるだけ浮かせたいという気持ちもあるかもしれませんが、点検・メンテナンスは自分では行わずに、専門の業者に依頼しましょう。

・頻度
太陽光発電の定期点検・メンテナンスの頻度の目安は、最初は設置から1年。それ以降は最低でも4年に1度行うことが推奨されています。雷が多い地域、積雪の多い地域、重塩害地域などは、地域の特性に応じて、これよりもこまめに点検・メンテナンスを行うと良いでしょう。
ただし、少しでも機器に異常を感じたり、発電量が著しく低下した場合などは、早急に点検・メンテナンスをすることをおすすめします。

太陽光のメンテナンスにはたくさんのメリットがある

数年に一度のメンテナンス、「面倒だなぁ…」と感じる方もいるかもしれません。しかし、太陽光のメンテナンスにはさまざまなメリットがあります。

・発電量の低下防止
太陽光パネルは屋外にあり、常に雨風や砂埃などにさらされています。太陽光パネルの表面の汚れは雨などで流れ落ちるように設計されていますが、それでも長年何もせずに放置すればどんどん汚れが蓄積されていきます。太陽光パネルの表面の汚れは、発電量の低下に直結しますが、定期的に太陽光パネルを掃除するだけで発電量の低下を防ぎ、安定的に発電することができます。

・機器の故障の防止・早期発見
太陽光発電には、さまざまな機器が使われています。これらの機器は例え故障していなくても、経年劣化によって性能が低下したりすることもあります。また、定期的にメンテナンスを行わないと、ホコリなどが原因となって故障を起こすこともあるので、定期的なメンテナンスはとても大切です。
そして定期的に点検をすることによって、太陽光パネルやその周辺機器などの異常や故障を早期に発見することができます。

・事故の防止
”太陽光パネルのボルトが緩んでいてパネルが飛散”
”伸び放題の雑草が原因で火災”
定期的なメンテナンスを行うことで、このような事故を未然に防ぐことができます。

太陽光のメンテナンス義務に違反すると…?

資源エネルギー庁の「事業計画策定ガイドライン」には、メンテナンス義務を怠った場合は、指導・助言、改善命令、認定取り消しが行われると記されています。
つまり適切にメンテナンスを行わず、指導・助言、改善命令などにも従わなかった場合は、太陽光発電の売電ができなくなるということです。

まとめ

太陽光のメンテナンスは義務化され、現在は家庭用の太陽光発電でもメンテナンスを行う必要があります。確かに定期的にメンテナンスを行うのは費用もかかり、大変と感じるかもしれませんが、太陽光のメンテナンスには大きなメリットもあります。
施工業者やパネルメーカーの保証などによっては、無料で点検やメンテナンスを受けることができますので、まずは保証内容などを確認して、定期的なメンテナンスの計画を立てて、適切に行っていきましょう。

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