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太陽光発電のパワコン(パワーコンディショナー)の役割とは?

2021年4月20日 仕組み
太陽光発電のパワコン(パワーコンディショナー)の役割とは?

太陽光発電システムを導入する場合、太陽光パネルだけを設置しても電力を使うことはできないということはご存知ですか?初めて太陽光の契約をする際には、必ず「パワコン」と呼ばれる機械も購入します。設置後もパワコンを触ることはほとんどないので、「これは一体何をする機械なんだろう?」とよくわからない方も多いかと思います。今回は太陽光発電には必要不可欠の「パワコン」について解説していきます。

パワコンとは?

一般的に「パワコン」と呼ばれていますが、これは略した呼び方で、正式名称は「パワーコンディショナー」と言います。
太陽光発電というと、太陽光パネルに目が行きがちですが、実はこのパワコンが無いとせっかく発電した電気を使うことができません。太陽光発電システムにおいて、パワコンはとても大切な仕事を担っているのです。

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私達が普段使っている電力は「交流」電力です。これに対して太陽光発電システムで作られる電力は「直流」電力です。このため、せっかく太陽光で電力を作っても、直流のままでは使うことができません。
そこでパワコンの出番です!パワコンは直流の電力を交流に変換するというとても大切な仕事をしています。つまりパワコンで「直流→交流」に変換することによって、家庭内で電力を使えるようになるのです。

役割

パワコンには電力を「直流→交流に変換する」という役割以外にも大切な役割があります。
太陽光発電は、常に同じ量の発電をするわけではなく、日照時間や天候によって変わります。パワコンには、このように量が変化する電力から最大量を取り出せるように調整する機能が備わっています。それが「MPPT(最大電力点追従機能) 」という機能です。MPPTによって、発電量が最大になる「電圧×電流」の組み合わせを見つけ出して、安定した発電が維持できるよう自動的に制御しているのです。

そしてもう一つ、パワコンの大切な機能として挙げられるのが、系統連携保護機能です。余剰電力を売電できる仕組みを系統連携と言いますが、系統連携保護機能は停電時やパワコンに異常が発生した際にパワコンの出力を遮断する機能です。電力を電線に送り出すことを止めるのです。こうすることによって、家の中にある家電などを守るだけではなく、系統のトラブルや事故から太陽光発電システムを保護しているのです。

パワコンの「自立運転機能」とは?

パワコンの本体を見ると「自立」という表示があります。これは何のことなのかご存知ですか?
多くの太陽光発電設備には、「自立運転機能」というものが付いています。これは、停電時でも太陽光発電で作った電力を使えるという機能です。パワコンのモードを変更することによって、停電時であっても太陽が出ている時間であれば電力が使えます。ただし、普段と全く同じように電力を使えるわけではありません。自立運転中に家電を使いたい場合は、パワコンの自立運転用コンセントに接続しなければ使えません。また、「1500W以内」という制限もあります。
ただし、自動で自立運転に切り替わるパワコンではない場合、切り替え作業は手動で行う必要があります。いざという時に困らないように、自立運転モードへの切り替え方や自立運転の注意点など、事前に調べておくと安心です。

パワコンの寿命と交換

太陽光パネルの寿命は20年以上とされていますが、パワコンの寿命はそれよりも早い10~15年ほどと言われています。最近ではパワコンの保証期間を15年に設定しているメーカーも増えてきているので、保証期間の15年を迎える前に点検をして、必要であれば修理・交換をしましょう。不具合が保証期間内に発覚した場合は、無料で修理・交換ができます。(保証内容によっては無料ではない場合もあります。)

さて、パワコンの交換ですが、保証期間が終わってから交換する場合や、保証期間内であっても保証条件にあてはまらなかった場合は、交換費用が発生してしまいます。その場合、少しでも費用を抑えたいがために「自分で交換できないものか…」と考える方もいると思います。しかし結論から言うと、自分で交換することは全くおすすめできません。

まず、パワコンの交換は「第二種電気工事士」の資格を持っている人しかできません。この資格を持っていない人がパワコンを交換すると、電気工事士法に抵触します。
また、電気工事士の資格を持たない人がパワコンの交換をした場合、メーカー保証の対象外となってしまう可能性があります。つまり、自分で交換したパワコンに何らかの不具合が生じた場合、全額自費負担で修理・交換をしなければならないということです。
その他、ケガや火災などの危険もあるため、パワコンの交換は施工業者に依頼するのが賢明でしょう。

まとめ

パワコンは太陽光発電システムを稼働させる上で、とても重要な役割を担っています。万が一パワコンが故障してしまったら、太陽光発電システムで発電した電力を使うことも売ることもできなくなります。保証期間内であれば、無料で修理や交換をすることができるので、少しでも異常を感じたり、保証期間終了を迎える前には、一度点検することをおすすめします。

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