エコキュートとは?太陽光×エコキュートのメリット・デメリット
太陽光発電の設置を検討する時に、必ずといって良いほど勧められるのが、蓄電池とエコキュートの設置です。「蓄電池は何となくわかるけど、エコキュートは具体的にはよくわからない…」という方は意外と多いのではないでしょうか?では、エコキュートはどのようなもので、メリットやデメリットにはどんなことがあるのかを見ていってみましょう。
エコキュートとは?
エコキュートとは、簡単に言うと「電力を使ってお湯を作る給湯器」のことです。これまでお湯を沸かすというと”ガス給湯器”が使われることが多かったのですが、環境問題や省エネ意識の高まりから人気が高まっています。
仕組み
エコキュートはお湯を作る”ヒートポンプユニット”とお湯を貯めておく”貯湯タンク”の2つで構成されている給湯器です。
エコキュートがお湯を作り出す仕組みについて、簡単に解説いたします。
①ファンから取り込まれた大気熱を、ヒートポンプユニット内の空気熱交換器の自然冷媒(二酸化炭素)によって吸収します。
②熱を持った冷媒は圧縮機で圧縮されることによって、更に高温になります。
③高温になった冷媒が、水熱交換器にて熱エネルギーを水に伝えてお湯ができます。
④作られたお湯は、貯湯タンクで保温されます。
水熱交換機まで熱エネルギーを運んだ自然冷媒は、役目を終えると膨張弁を通ってまた空気交換器へと戻り、何度でも繰り返し使われます。
太陽光発電×エコキュートのメリット
それではエコキュートにはどのようなメリットがあるのか、主なものをいくつか挙げてみます。
光熱費を抑えられる
おそらくエコキュートの一番のメリットはこれではないでしょうか。
基本的にエコキュートのお湯は、電気料金が安い深夜の電力を使って作られるので、ガスでお湯を沸かすよりも光熱費を抑えることができます。太陽光発電を導入してる家庭であれば、余剰電力でお湯を作ることもできるので、更に光熱費を減らすことが可能です。
環境に優しい
エコキュートは、大気中の空気の熱を利用してお湯を沸かすヒートポンプ技術が用いられています。このヒートポンプ技術は、二酸化炭素排出量を削減することが可能なので、環境にとても優しいと言えます。太陽光発電と併せて使えば、自家発電の電力でお湯を沸かすこともできるので、無駄なく太陽光で発電したエネルギーを使うことができます。
災害時でも水が使える
エコキュートで作られたお湯は、貯湯タンクに貯められているので、災害等で断水・停電してしまった場合でも、数日の間は貯湯タンクにあるお湯を使うことができます。
ただし、断水時はシャワーやお風呂などの蛇口から水を出すことはできません。非常用取水栓より取り出して、生活用水として使うことができます。(飲むことはできません。)また、停電時はタンクにお湯が残っていればシャワーや蛇口から出すことはできますが、お風呂のお湯張りはできません。
太陽光発電×エコキュートのデメリット
そして、デメリットは次のようなものが挙げられます。
設置スペースが必要
エコキュートを導入するためには、ヒートポンプユニットと貯湯タンクを置くスペースが必要です。ヒートポンプユニットはエアコンの室外機程度の大きさですが、一般的に貯湯タンクは高さが2000mm前後、幅が600mm前後、奥行きが700mm前後の大きさです。最近では狭い場所にも設置ができるように、さまざまなサイズのものが出ているので、設置前によく検討しましょう。
騒音問題
エコキュートはファンを使って大気中の空気を取り込むため、稼働時には「ブーン」という音が発生します。設置場所を決める際には、できるだけ近隣の方の迷惑にならない場所を選ぶようにしましょう。
湯切れが起こることがある
ガス給湯器では「湯切れ」というものはありませんが、エコキュートは貯湯タンクに貯めてあるお湯しか使うことができません。例えば家族以外に親戚や友人が泊まりに来た時などは、お湯が足りなくなってしまうことがあります。タンクのお湯を使いきってしまうと、再度沸かさないとお湯が使えなくなるので、事前に満タンにお湯を沸かす等の対策をする必要があります。
エコキュートの寿命
エコキュートにも他の家電と同様に寿命があります。一般的には10~15年と言われており、多くのメーカーや販売店でも5~10年の延長保証を設けています。
できるだけ、エコキュートを長く使い続けるためには、やはりメンテナンスが必要です。定期的なお風呂の浴槽フィルターの掃除、エコキュートと浴槽の間にある配管の洗浄の他、下記のようなメンテナンスを取り扱い説明書に従って年に2~3回程度行いましょう。
・タンク内の掃除
・漏電遮断器の点検
・逃し弁の点検
・配管の水漏れ点検
まとめ
エコキュートは光熱費を節約できるだけではなく環境にも優しい、これからの時代のニーズにマッチした給湯器です。更に太陽光と併せて使うことで、更に光熱費を抑えることも可能です。また、災害時の備えとしてもとても重宝するので、現在設置を悩んでいる方はじっくりと検討してみても良いのではないでしょうか?
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