太陽光発電があれば災害時も安心?災害時の太陽光発電の使い方
日本は外国と比較すると、地震、台風、大雨、大雪、火山噴火…のような自然災害が非常に多い国です。「想定外の…」「○○年に一度の…」という表現がよく使われるようになってきたことからもわかるように、年々その自然災害のレベルが上がってきています。それに伴って、長期間に渡る大規模停電が起こるようになってきました。太陽光発電はそんな災害時でも発電が可能で、災害時の生活に大きく貢献します。災害時、太陽光発電システムで「どの程度の電気が賄えるのか」、「どのように使うのか」などを解説していきます。
太陽光発電システムがあれば、災害時でも安心
大きな災害が起きると、電気、水道、ガスなどのライフラインが寸断されることがあります。被害が広範囲であればあるほど、復旧までに時間がかかることも。そんな時に太陽光発電システムがあれば、水道とガスは使えなくても、電気は使うことができます。
ただし、普段と全く同じように電気が使えるかというとそうではありません。災害時、非常時、停電時は、「自立運転」機能を使って電気を使うことになります。このため非常時の電力の使用は、「最大1500W(1.5kW)」という制限があります。
自立運転時に使える家電例
最大1500Wと言われても、ピンと来ない方も多いでしょう。
1500Wとは冷蔵庫やテレビ、携帯の充電などは問題なく使えます。ただし、電子レンジや電気ポット、掃除機などのような消費電力の大きい複数の家電を同時に使うと1500Wをオーバーしてしまうので注意が必要です。
そうとはいえ、1500Wという制限内で家電をやり繰りしなければいけないので工夫は必要になりますが、携帯電話の充電は問題なくできるので、情報入手や連絡手段に困ることはなさそうです。
ただし、昼間であっても雨天や曇りの日は、コンセントの出力が不安定になります。突然電源が切れたら困る医療機器や、故障の可能性があるデスクトップパソコンなどの使用はおすすめできません。
また、季節によってはエアコンも使いたいところですが、エアコンは消費電力が大きいため、夏であれば扇風機、冬であれば電力の必要がない石油ストーブなどを使うと良いでしょう。
そしてオール電化の普及によって増えているIHクッキングヒーターは、IHクッキングヒーター単体の使用だけでも1500Wを超えてしまう可能性があるので使用は避けるべきです。災害時のことを考慮するのであれば、太陽光発電を導入する際にキッチンのガスコンロだけはガスのまま残しておくという選択もあります。
災害時・停電時の自立運転機能の使い方
災害時や停電時に太陽光発電を使う場合は、自動で自立運転機能に切り替わるわけではありません。自立運転モードへの切り替えは手動で行う必要があります。
1、家全体のブレーカーをOFFにする
2、パワコンの電源を一旦OFFにする
3、パワコンの電源を再度ONにする(この時「自立」モードになったかを確認する)
4、自立運転用コンセントに使用する機器を繋ぐ
これらの手順で自立運転モードに切り替えます。そして夜になって発電ができなくなると、自動的に運転を停止します。翌朝は、自動的に自立運転は開始しないので、再度自立運転モードを開始する操作を行います。
自立運転モードの時の電化製品は、普段のコンセントではなく、自立運転用コンセントに接続します。家電はキッチンやリビングで使うものが多いかと思いますが、自立運転コンセントはパワコンについています。パワコンの多くは脱衣所や玄関などに設置されていますので、事前に延長コードや電源タップを用意しておいた方が、色々な家電や機器を使いやすくなるでしょう。
災害時、夜でも電気を使うためには
災害時でも電気を使える太陽光発電システムですが、太陽が出ていない時間帯は発電ができません。つまり、夜間は電気を使うことができないのです。そんな時に活躍するのが「蓄電池」です。
太陽光発電システムと併用して蓄電池を設置すると、昼間の余剰電力を蓄電池に蓄えておくことができるようになります。蓄電池があれば、蓄えておいた電力を夜間に使うことができるので、天候や時間に関係なく電力を使うことができます。
また、蓄電池を導入する際には、あらかじめ非常時に使いたい電化製品を決めておき、蓄電池と繋ぐ工事を行います。この時に「照明」を設定しておけば、災害時でも照明器具を使うことができます。
まとめ
災害時や停電時のような非常時、電気が一切使えない生活は本当に不便です。しかもその生活が長期に渡るとなると、その影響は計り知れません。ワット数に制限があるとはいえ、日中だけでも電気が使えるのは、生活する上で大きな助けとなるでしょう。
更に、非常時でも安定的に電気を使いたいのであれば、太陽光発電システムと併用して蓄電池を設置をしておいた方が良いと言えます。
太陽光発電システムや蓄電池の導入を考えている方は、「災害時にどのように過ごしたいか」という点も併せて検討するようにしましょう。
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