太陽光パネルの寿命は?耐用年数は?
太陽光パネルは購入から設置に一般住宅であっても100万円以上かかるのが普通です。決して安くはありませんが、一生ものだと考えて購入するケースもあるようです。しかし、太陽光パネルは半永久的に使用する事が出来る製品ではありません。どんなに適切なメンテナンスをして使用しても太陽光パネルには寿命があります。太陽光パネルを導入する際には、パネルの寿命・耐用年数についても考慮しましょう。
耐用年数=寿命?
太陽光パネルの耐用年数の事をそのままパネルの寿命と置き換えて考えがちですが、耐用年数=太陽光パネルの寿命という訳ではありません。
そもそも耐用年数とは
耐用年数とは、太陽光パネルの資産価値が償却されるまでの年数の事です。太陽光パネルの法的耐用年数は、一般住宅用の太陽光パネル(10kw未満)で17年、産業用の太陽光パネル(10kw以上)で9年となっています。何故なら太陽光発電は、減価償却資産として取り扱われるからです。しかし、上記の17年や9年という数字は悪魔でも法的耐用年数です。
住宅用で17年、産業用で9年が過ぎた太陽光パネルが寿命となり使えなくなってしまう訳ではありません。耐用年数が17年というと、中には元が取れないと動揺する人もいますが、決して17年経つと太陽光パネルが使えなくなる訳ではないと覚えておいてくださいね。
太陽光パネルの寿命とは
耐用年数と違い、寿命とは太陽光パネルがその本来の役割を果たせなくなってしまった時の事を指すと言えます。
現在、平均的な太陽光パネルの寿命は、おおよそ20~25年。太陽光パネルのメーカーが打ち出している出力保証期間が20~25年の長期保証と増えてきた事からも分かります。しかし、太陽光パネルもそれぞれ寿命は異なってくるものです。20年以上たっても稼働してくれる太陽光パネルもあれば、20年経つ事なくその機能が衰えて役割を果たせなくなる太陽光パネルも存在します。
太陽光パネルの寿命は、メーカーやタイプによっても影響がありますが、一番寿命に影響を与えるのは稼働環境やメンテナンスです。稼働環境やメンテナンスの状態が、太陽光パネルの寿命を左右してくるのです。
太陽光パネルの寿命を左右する環境とは?
野外にさらされている太陽光パネルは、まともに天候や自然災害の影響を受けてしまいます。大雨や台風、雪、かみなりなど様々な自然現象が太陽光パネルの劣化や故障の要因となるのです。
例えば、かみなりの直撃や誘導雷による被害、大雨による太陽光パネルの浸水などがあります。また、台風により周囲の物が飛んでくる事によるパネルの破損、そして台風によりパネルそのものが飛ばされてしまう可能性もあります。
だからといってこうした自然現象を抑える事は不可能です。ただし、対策出来る事もあります。
対策としては、しっかりとした架台を選ぶことです。架台に不備があると太陽光パネルが壊れるばかりか、周囲に被害を及ぼしてトラブルになる可能性もあります。また、台風などが過ぎ去った後には、どこかに不備がないかどうかも点検してみると良いでしょう。小さいうちに見つけると、寿命に影響を与えませんが、小さいダメージでも気がつかずに放置していると寿命を短くしてしまいますよ。
言ってみれば、過酷な環境を耐え抜いている太陽光パネルほど、寿命が短くなる可能性がありますね。
メンテナンスが大事
太陽光パネルの寿命を長くするためには、定期的なメンテナンスをきちんと行う事です。また、周辺の環境を整える事も大切です。
とくに野立ての太陽光パネルでは、雑草の除去や土地の整備もしなければいけません。そうしなければ、雑草や小石などが太陽光パネルにダメージを与えてしまうからです。一見小さな事にみえるものであっても、蓄積する事によって寿命を縮めてしまうのです。
太陽光パネルの耐用年数データはまだ不十分
太陽光パネルの法的耐用年数は住宅用で17年、産業用で9年と述べました。また、寿命はおおよそ20~25年と述べましたが、実は太陽光発電はまだまだ歴史が浅い為、寿命に関するデータが十分ではありません。
太陽光パネルに使用されている太陽光電池は、普通の乾電池の様に発電の際に消耗してエネルギーが0になるという仕組みにはなっていないので、理論上はずっと使えると言っても過言ではありません。太陽光パネルの寿命自体は、40年はあるのではないかとも言われている位です。
ただこれも、そこまでの検証が現段階では出来ないというのが現実なんですね。しかし理論上、太陽光パネルの寿命が40年というのは、何も大げさな話しではありません。
20年以上が経った太陽光パネルは、出力の低下などが見られる可能性は高いですが、これからの太陽光パネルの寿命は現在言われている20~25年よりもずっと長く稼働する事が期待出来るほどに長くなっていくでしょう。もう少し時代が進めば、今よりも正確な太陽光パネルの寿命も分かってくるはずです。
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