太陽光パネルとは?発電の仕組みなど
建物の屋根や屋上、または空き地に野立てされた太陽光パネルを見かけた事があるのではないでしょうか。太陽光パネルは、太陽の光エネルギーを電気のエネルギーに変換するために必要不可欠な装置として広く認識されています。そんな太陽光パネルは、太陽のエネルギーを吸収する太陽電池の集まりのことで、太陽光モジュールなどと呼ばれたりもします。ソーラーシステムにより節電や売電の為に太陽光を電気に変えたいのなら、必ずこの太陽光パネルを購入して設置しなければいけません。
この太陽光パネルは、一体どのような仕組みで発電を可能にしているのでしょうか?その詳細な仕組みについて見ていきましょう。
太陽光パネルの種類
太陽光パネルは、太陽電池の集まりですから、発電の仕組みを知る為には、太陽電池について知らなければいけませんね。太陽電池は、半導体でできています。しかし、半導体といっても太陽電池は3種類のタイプに分ける事が出来ます。
シリコン系
シリコン系は太陽電池に最も多く使用されている素材です。シリコン系太陽電池には、単結晶シリコン太陽電池と多結晶シリコン太陽電池があります。部分的に結晶化されたシリコンを集めて作られた多結晶シリコンは、単結晶シリコン太陽電池に比べてリーズナブルであるため、家庭用の太陽光パネルでは最も普及率が高くなっています。
化合物系
化合物系の太陽電池は、シリコン以外の物質を組み合わせて作られた半導体を用いて作られた電池になります。銅・インジウム・セレンを組み合わせたCIS太陽電池が有名です。その他、ガリウムをプラスしたCIGS太陽電池などもあります。近年量産され、これからもっと伸びていくと考えられています。実用的な話しでは、変換効率はシリコン系の方が上ですが、化合物系太陽電池は実験上世界最高変換効率を達成しているのも特徴です。
有機物系
有機系はまだ実用段階とは言えませんが、他の太陽電池よりも軽量で量産化した際には非常に価格が下がるというメリットがあります。
太陽光パネルのメーカー
現在太陽光パネルは国内外問わず色々なメーカーから販売されています。国内大手電機メーカーから振興メーカー、また海外のメーカーから安価な太陽光パネルも流入してきており、選択肢の幅が広がってきています。それだけに、太陽光パネルを選ぶ時はメーカー側のサービスや対応を重視するケースも増えているのです。
太陽光パネル発電の仕組み
太陽光パネルは、太陽の光があたり、その太陽光を吸収する事により発生する光電効果を利用して電気を生み出します。光電効果とは、簡単にいうと光を照射する事で電気を生み出すのですが、通常はこの電気は外へと飛び出してしまいます。しかし、それではその生み出した電気を活用する事が出来ません。
太陽光パネルが半導体で出来ている理由はその為です。半導体である事によって太陽光がパネルに照射されると、内部光電効果が起こり+の正孔と-の電子が発生します。電気が発生しても電池として使う事は出来ませんから、+の正孔は太陽電池のP型に-の電子はN型へと誘導され2極へ別れるのです。するとP型とN型の間に電圧が発生し、太陽電池として働けるようになります。
これが、現在主流のシリコン系と化合物系の太陽光パネルが電気を生み出す仕組みとなります。
太陽光パネルだけでは電気を活用する事は出来ない
太陽光パネルで変換された電気は直流電流ですから、そのままでは電化製品などに活用する事は出来ません。ですから実質、太陽光パネルだけではシステムとして活用させるには不十分なのです。
太陽光で得た電気を生かすためには、パワーコンディショナという機器を使う事で直流電力から交流電流へと変換します。更にその交流電流に分電盤を通す事で、様々な電化製品へと利用する事が可能になるのです。
太陽光パネルは電気を溜めておく事は出来ない
また、太陽光パネルを構成する太陽電池は、電気を溜めておく機能は持ち合わせていません。つまり、太陽の光がパネルに照射されている間でなければせっかく発生させた電気を活用する事は出来ないのです。
しかし、蓄電池というアイテムを使う事によって日中に太陽光から作った電気を溜めておくことが可能になります。そしてこの蓄電池を使用すれば、夜間などであっても太陽光パネルから得た電気を使用する事が可能になるのです。
ただし、現在はまだ蓄電池の価格が高めですから、一般家庭では蓄電池を導入していないケースが多くなっています。蓄電池がなければ電気を溜める事は出来ませんが、日中使用しなかった分の電気は売電して収入を得る事が出来ます。
太陽発電システムを取り入れる場合に最も大切となってくる太陽光パネル。太陽光パネルの選び方が、後々発電量にも影響を与えてきます。もちろん太陽光パネルの種類によって、価格も違ってきます。それだけに太陽光パネルの選択は、重要なものなのです。どこに太陽光パネルを設置するのか、どれくらいの発電量を望むのかなど様々な要素によって適切なパネルは異なってくるため、慎重に選ぶ必要があります。
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